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1 日本語版+PDFファイル

論文の最初の「まえがき」の部分を抜き出しておきます。内容の一部がご理解いただければと思います。本文はPDFファイルにしてあります。このページの最後に論文のURLが記してあります。

1−1「私とは何か?」への回答

まずは結論からお話ししたいと思います。多分、「そんな馬鹿なことがあるか」という印象を持たれるかと思いますが、仮説ではありませんし、「そういう考え方もある」ということでもありません。言わば数学の方程式を解くように,理詰めで辿ることで到達する結論です。

私=私の身体+私の心、と定義した場合、一般常識では、私の身体=物質の世界に存在する肉体としての身体、であり、私の心=知、情、意で示されるような抽象的な存在、であると捉えられていると言えましょう。もちろん、そのように「私」を定義しても、何ら問題はありません。つまり、私=肉体としての身体+知、情、意で示される心、ということになります。

私自身、「私」をそのように定義することに反対する積りはまったくありません。しかし、私たちが「私の身体」、「私の心」と思っているものは、一般常識とはかけ離れたものです。

まず「私の心」についてですが、知、情、意は確かに心の一部であり、重要な役割を担うものですが、それが全てではありません。目の前に見えている対象、例えばコーヒーカップは、見るという行為にともなう脳の情報処理の結果、そこに存在しているものです。異論はいろいろとあるでしょうが、「心は脳による情報処理の結果である」とするならば、目の前に見えているコーヒーカップなどの対象のみならず、目の前に見えている外界そのものが「私の心」、あるいは「私の心の世界」と呼ぶべきものです。

「私の身体」についても同様です。目の前に見えている自らの身体も、見るという行為の結果であり、「私の心の世界」の中の存在です。つまり、目の前に見えている世界は、言わば「見かけの物質の世界」であり、目の前に見えている自らの身体は肉体としての身体そのものではなく、言わば「見かけの身体」です。

ここで再び「私の心」についてですが、私たちが感じ取っている「私の心」は私たちの視線の逆方向の顔の内側に存在していると思われているのではないでしょうか。この原稿を読んでおいでのあなたの立場で考えてみれば、あなたの視線の逆方向に「原稿を見ている私がいる」という印象を持たれているのではないでしょうか。

私たちは「私の心は自らの身体とともに存在する」という思いを持っているかと思います。しかしいまお話したように、私たちが自らの身体と思っているのは「見かけの身体」です。その「見かけの身体」に付随すると考えられている「私の心」は,本来の心そのものではなく、言わば「見かけの心」ということになります。

従って先ほどの図式は、私=見かけの身体+見かけの心、と表されることになります。表現を変えれば、「私とは、自らの心の中に生み出された存在である」ということになり、言わば入れ子細工のような様相を呈していることになります。

詳細な説明のない段階での結論であることから、意味不明のことと思います。また余りに常識からかけ離れており、「何か悪い宗教にでもはまっているのではないか」と思われるかもしれません。実際、私があなたの立場であれば、間違いなく私もそう思うことでしょう。逆説めいたことを言うようですが、「私とは何か?」という問い掛けは、「私」という方向から考えたのでは回答を得ることはできません。それこそが、本稿のサブタイトルである「難解なトリック」にはまり込むことになります。これからお話していくことになりますが、まずは、私たちの目の前に見えている世界の本質を知ることから始めなければなりません。

いまお話しした結論に至るには長い道のりを辿る必要があります。できるだけ簡潔に話を進めるつもりです。もし興味をお持ちであれば、しばらくお付き合いいただければ幸いです。

1−2 自己紹介

余りに常識離れした話であることから、エセ科学の危ない人物の話ではないかと思われるかもしれませんので、簡単に自己紹介をさせていただきます。私(白石 茂)は早稲田大学(東京/日本)大学院博士課程(心理学専攻)を経て、都内の大学で非常勤講師(心理学担当)を長年務めて参りました。

専門教育を受けているからといって、その人の考えが科学的だという証には必ずしもならない、ということは重々承知しています。ただ口はばったいことを言うようですが、客観的な事実の積み重ねで論理を展開する訓練は積んできたつもりです。一度本文をご覧になって、批判的に読んでいただければと思っています。


PDFファイル

以下のURLをクリックすることで、PDFファイルにアクセスすることができます。


Link to the PDF-file: "私とは何か?"

ご意見・ご感想

一般常識と真っ向から対立する内容であることから、「何を馬鹿げたことを」という反論もあろうかと思います。

また、「読んでいて分かりづらい」というご指摘もあろうかと思います。どのようなことでも構いません。ご指摘頂けたら幸いです。それらの反論、ご意見に対しましては返信を差し上げたいと思います。また、改定版を出す際に参考にさせて頂きたいと思います。

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